
喧騒を離れ、山口県下関市の山中へ。
「公園」という名の響きから想像する賑わいは、ここにはない。あるのは、風さえも立ち入るのを躊躇うような、絶対的な静寂。
一の俣桜公園。そこは、水底から突き出す無数の木々が、現世と異界の境界線を曖昧に描き出す「時が止まった場所」だった。
一の俣桜公園の水没林

山口県下関市にある一の俣桜公園にやってきた。今回は公園といえども、遊具がメインではない。
目的地は、駐車場から少し歩き、視界が開けた瞬間に広がる光景である。


エメラルドグリーンの水面に、鋭く、そして美しく突き刺さる枯れ木たち。
朽ちゆくはずの運命を拒み、水の中で永遠の命を得たかのように佇むその姿は、まさに「異世界へのゲート」そのものである。 シャッターを切るわずかな音が、この神聖な沈黙を汚しているのではないかと、不思議な罪悪感さえ覚えるほどの空気がそこには満ちていた。

この静止した時間の中で、唯一「生命」を感じさせるのが、立ち枯れた木々の間を悠々と泳ぐ鯉の姿である。 透明度の高い水の中を、まるで空を飛んでいるかのように泳いでいく鯉達。その姿を見つめていると、どちらが現実で、どちらが鏡の中の世界なのか、分からなくなっていく。
彼らはこの異世界の番人なのか。あるいは、迷い込んだ私を現実世界へと引き戻す唯一の手がかりなのかもしれない。

忙しく回り続ける日常の時計を、物理的に止めて、止まった時の中を探索できるような異世界スポットの水没林。
そんな、ハイカラスポット。
アクセス
一の俣桜公園
所在地:〒750-0403 山口県下関市豊田町大字一ノ俣
見学時間:24時間
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(年末の祭典ハイカラダイブ大賞の参考にさせていただきます。)
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