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【珍神社】木ノ根神社 近くでは男根型の饅頭も販売中の神社【鳥取県】

神話として今も語り継がれる根っ子さん

鳥取県大山町に、性器崇拝の神社がある。

男根のような老松の根を御神体としている、木ノ根神社。子宝、縁結びなどに御利益がある。

階段を登っていくと独特な雰囲気の場所にでた。大きな木の根は社殿に囲まれ、小さな祠とともに守られている。

格子に囲われて守られながら、巨大な松の根(通称:根っ子さん)はそこにいた。

かつて小泉八雲も妻とともに訪れており、紀行文「日本海に沿うて」の中で、木ノ根神社を紹介している。

この根っ子さん。もちろん由来が存在しており、現在は「裏日本伝説」として密かに語り継がれているようである。

裏日本伝説「神話」根っ子さん

むかしむかし大昔、大山の見えるある片田舎に松助という若者が住んでおりました。お母さんと仲良く暮らしておりましたが、松助は生まれつき身体が弱く大きくなりましても女の様にやさしいのみで元気がなく海に行ってはカニに挟まれれば泣き、山に薪を取りに行けば毛虫を見ては青くなって飛んで帰ります。しだいしだいに貧乏になっていきました。

松助も成人式がすみましたので、お母さんは美しいお嫁さんを取ってやりました。お母さんは可愛らしい孫が出来るのを指折って待っておりましたがお嫁さんは二、三日してかえってしまいました。二度、三度とお嫁さんを取ってやりましたが、すぐに嫁はかえってしまいます。松助は、ますます元気がなくなり、しまいには村の人々は松助の事をおね小のなえ松と呼ぶようになりました。お母さんは松助に嫁と仲良く暮らさせたいと、また、早く可愛い孫の顔が見たいとそれのみが心から離れませんでした。しかし、なかなか良い考えが浮かびません。そうだ、神様にお願いしてはと思いました。幸いあまり遠くない所に八幡さんと呼ばれる神様があります。お参りしてお願いすることになりました。「神様どうか松助が元気な男らしい若者になります様に、嫁をとっても仲良く暮らせる様にしてやって下さい」三、七、二十一日の満願の日の事であります。一心にお願いしているお母さんの前に立派なおじい様が現れて「之れ母さんよ、孫が欲しければ之の山の中程にある大きな松の根にあやかれよ」といわれるとそのお姿はかき消すように見えなくなりました。

ハッと気がつくと母さんは八幡さんの神前にぬかづいたまま眠っていたのでした。ああ、ありがたいありがたいと、母さんは早速に険しい山をかき分けて、山の中程にまで登ってきますと一本の大きな松の木が、ケガの上にあって、その下にぽっかりと深いほら穴が目に入りました。ほら穴の中には数知れない程たくさんの大小様々な松の根がぶらりぶらりと垂れ下がっております。しばらくよく見ているうちに母さんは、はっと思い当たることがありました。と同時になにやら胸うずく思いがしてきて、気のついた時には見事な一本の大きな松の根にしっかりと抱きつきておりました。家にかえった母さんは人知れず持ち帰った一本の松の根を神様としてまつり松助と二人で朝夕一心になってお祈りをいたしました。

ある日海からかえった松助が「お母あ魚取って来ただよ」と同時に、地震のような地鳴りがして母さんは飛び上がりました。見れば一匹のくじら程もある大きな魚、そばに松助、一目見た母さんは「あっ、木ノ根さん」と神様に嬉し泣きにひれ伏してしまいました。また、ある日、家の前がふいに暗くなりましたので不思議に思い外に出てみますと、見慣れぬ山が家の前にあります。驚いて腰が抜ける程でしたが、だんだんと落ち着いてよく見るとそれは山に行った松助が大きな山程もある沢山の薪を背負って立っていました。やがて四度目のお嫁を迎え「おっ母俺あ嫁ご大じにしてやるだよ。」という松助の顔は、今迄のおね小のなえ松ではありませんでした。今度は三日しても五日たっても嫁は帰るどころか、その内に可愛い子供も生まれ、母さんは大喜びです。家も豊かに成り、やがて五人の子供に恵まれた頃には、このあたりでも指折りの長者に成りました。

この話は、たちまち日本国中にひろまり、身体の弱い人々や縁の遠い若い男女、夜のくせの悪い子供を持つ母親たちの心仰の神様として遠い北海道や南の九州等から松助の様なありがたい御神助にあづかりたいと、毎日毎日、参拝者が沢山集まるために市まで開かれ程になり、やがて賑やかな村が出来ました。無理もありません文明の進まない大昔の事とて、今の様にグロンサンやトッカピン等のない時ですから、神様に全てをお願いするのが人間の自然だったのです。しだい、しだいに木ノ根さん、松の根さんと御神助で救われた沢山の人々の心のお礼にと「木ノ根本舗」もでき、木ノ根神社として人々が祀る様に成りました。

気ノ根本舗 「環日本海伝説 神話 根っ子さん」より引用

木ノ根神社にお参りした後は、すぐ近くにある和菓子屋さん、木の根本舗に寄って帰ろう。

外の看板に書かれた「木の根まんじゅう」。木ノ根神社から取られた名前の饅頭が名物。

でかいの買っちゃった。長さ約20cm。

あんこびっしり。大人数で食べるにはこちらがオススメである。

先ほど紹介した木ノ根神社の成り立ちの「神話 根っ子さん」は木の根まんじゅうを購入すると貰える冊子に書かれている。

そんな、ハイカラスポット。

アクセス

田縣神社
所在地:〒485-0004 愛知県小牧市田県町152
営業時間:24時間
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カラジロウ

ダイバー2号。 マンホール、レトロなもの、変なオブジェが好き。 収集癖がある。 街中にあるアートを探して、いつもキョロキョロしながら歩いてます。

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