ハイカラスポット探訪マガジン

黒川さん

【珍オブジェ】シリーズ「黒川さん」第3回。福岡市の風に吹かれる、無音のサックス奏者、黒川さん。【福岡県】

日本各地の街角に、突如として現れる上半身裸のサックス奏者、通称「黒川さん」。 長崎の潮風、宇部の静謐な彫刻通りを経て、我々が次に向かったのは九州随一のメガロポリス・福岡市。

西鉄電車が吐き出す人波と、バスのエンジン音が絶え間なく交差する天神。最新のトレンドがひしめくこの街のど真ん中で、彼は一体どんな「都会のブルース」を響かせているのか。

今回は、ビジネスマンの喧騒に溶け込み、あるいはあまりの軽装ゆえに激しく浮き立つ、天神の「黒川さん」を訪ねる。

SERIAL SEARCH ハイカラダイブ特別連載

シリーズ「黒川さん」 03

📍 福岡県福岡市

都会のサックス奏者、黒川さん。

長崎、宇部と渡り歩いてきた我々が次に向かったのは、九州最大のメガロポリス・福岡市。 バスがひっきりなしに通り過ぎ、ビジネスマンが血眼で歩道を行き交う天神のど真ん中「福博であい通り」から入ってすぐの九州広場に、その男はいた。

福岡の黒川さんは「都会の風景」に溶け込んでいた。 宇部での猫や少女とのアンサンブルを終え、再び彼はソロに戻ったのか。しかし、長崎の彼が持っていた「観光地の主」のような余裕とは少し違う。

福岡の黒川さんは、ベンチの端に腰掛け、ちょっと休憩中なのか、友人と出会ったのか、サックスを吹くのをやめて手を挙げている姿。その隣には、やはり一席分の「余白」がある。だが、ここ天神においてそのスペースは、記念撮影のためのフォトスポットというよりは、「人生に疲れたサラリーマンが、ふと腰を下ろして無音のジャズに耳を傾けるための特等席」のように見えるから不思議だ。

その「ストロングスタイル」はしっかりと維持されている。やっぱり黒川さんはサイコーだ。九州一の繁華街、目の前には老舗百貨店が立ち並ぶ。最新のトレンドに身を包んだ若者たちが闊歩するその横で、彼は変わらず上半身裸。どんな場所であろうとも我が道を貫き通す。素敵すぎる。

背後のビル群から反射する西日に照らされ、黒川さんのブロンズの肌が鈍く光る。 

「中洲で一杯やっていくのかい?」 そんな幻聴が聞こえてきそうなほど、福岡の黒川さんは夜の帳が似合う、「大人の色気」を纏っていた。

KUROKAWA DATA SHEET #03_FUKUOKA
  • 衣装ハンチング & 渋めのサスペンダー
  • プレイスタイル左手で拍子をとる悦楽のジャズマン
  • 目線の先天神の雑踏に流れる見えない旋律
  • 周囲の空気都会の喧騒を浄化する「静寂」
  • 設置場所 九州広場 🗺️
CONFIDENTIAL

コメント

この記事へのコメントはありません。

RECOMMEND

RELATED

PAGE TOP