
熊本県の南、葦北郡津奈木町。自然豊かなのどかな町に、気になる場所を見つけた。
達仏…?それは一体何なのか。調査に向かった。
道路沿いの看板
国道3号線から少し外れ、津奈木町役場の近くで見つけたこの看板。

気になる。
こんなシンプルに「達仏こっち」的なの書かれてたら、行くしかないでしょう。
車を止めて、中に入ってみる。

ただただ看板の言うことを聞いて、前に進む。

木々がこんもりと生い茂っている場所がある。
異世界に迷い込んでしまったかのような空気感。
夏のジリジリとした暑さがすぅっと引いていく。
どうやらこの中に「達仏」があるらしい。
いざ。



達仏、それは…
アーティストの西野達氏による、仏像。
達さんが作った仏像=達仏なのだ。


達仏は生きている木に直接彫られ、金色に塗られる。
現地でしか作り上げることができない、そして現地に行かないと見ることができない。
時間帯によって見え方が変わるし、木の成長に伴って姿が変わる。
それが達仏なのだ。
この森の中には33体の達仏がいる。
33という数字。観音菩薩が人々を救いにやってくる時に33の姿に変わる。
仏教では重要な意味を持ち、三十三間堂、西国三十三所など、33という数字は色々なところで使われている。


こちらはもともと憩いの場として整備され使われていなかった森。
そこを利用し24時間いつでも訪れる事ができるパブリックアート空間に変わった。

朽ちた達仏は取り除き、新たに生木を彫り仏を生む。
達仏は常に33体で、訪れる人を見守っている。
そんな、ハイカラスポット。
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