ハイカラスポット探訪マガジン

北九州B級スポット

写真で見る大正町商店街。石炭の街・若松の記憶を刻む、セピア色のアーケード。【北九州B級スポット】

かつて「石炭」で日本の近代化を力強く牽引した街、若松。港は黒いダイヤを運ぶ船で溢れ、街は労働者たちの熱気でむせ返っていたという。そんな熱狂の時代の記憶を、今も色濃く、そして静かに残している場所がある。若松区に残るなんともレトロな空間、「大正町商店街」である。
言葉よりも雄弁に歴史を語る、朽ちゆくアーケードの質感と風景を今回は写真で見る。

昭和町商店街

明治から昭和初期にかけて、日本のエネルギーの心臓部として稼働した筑豊炭田。そこで掘り出された石炭の積出港として大活躍したのが、この若松港だった。ここから全国へと、日本の未来を動かす石炭が運ばれていった。

当然、港には多くの労働者や関係者が集まるようになる。人が集まれば、喉を潤す場所や胃袋を満たす場所が必要になる。商店もどんどん集まり、街は不夜城のように栄えていった。

そんな、かつてのむせ返るような熱気と昭和の空気が、そのまま真空パックされたように残っているのが、この大正町商店街である。

シャッターを切るたびに、この場所が重ねてきた時間の重みがファインダー越しに伝わってくる。 剥がれ落ちた塗装。むき出しになり、赤茶色に錆びついた鉄骨。そして、隙間から差し込む陽の光が、静まり返った通りにノスタルジックな影を落としている。

普通なら「寂れている」と片付けられてしまう風景かもしれない。しかし、ここにある朽ちていきそうなアーケードや柱は、決して悲しい姿ではないのだ。 それは、過酷な労働を終えた男たちが肩で風を切り、商人たちの威勢の良い声が響き渡っていたあの時代を、無口ながらも誇り高く物語っている「生きたモニュメント」である。

seach&edit by QQmagazine

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