公園などに行くと見かける、普通じゃない形状の、見た目が面白い、やべーベンチ。通称:やベンチ(2026年の流行語狙ってます)。毎週金曜日の朝11時に配信。今週末に座りに行きたくなる「やベンチ」をご紹介。
第03回
お尻で感じる100年の重み。
「鉄骨ベンチ」
兵庫県香美町の余部鉄橋のやベンチ。
明日座りたくなる「やベンチ」の3回目は兵庫県香美町。

余部鉄橋とは、明治45年の完成から約100年もの間、山陰本線の荒波と強風に耐え続けた伝説の赤い鉄橋のことである。かつては「東洋一」とも謳われたその美しい姿は、2010年に惜しまれつつもコンクリート橋に架け替えられたが、現在は一部が展望施設「空の駅」として保存され、地上40メートルの浮遊感を味わえる観光名所になっている。
で、そんな余部鉄橋にある「やベンチ」はもちろんこれ!

鉄骨のベンチ。

見た目のインパクトは半端ない。無骨にも程がある!ってほどに無骨。ぱっと見ではこれはオブジェにしか見えない。でもこういうの、嫌いじゃない。
これは、もちろん、かつての余部鉄橋を支えていた本物の「鋼鉄」を再利用して作られたベンチ。
100年近くもの間、数えきれないほどの列車と乗客の命を支え続けてきた、いわば「鉄橋の魂」そのものにお尻を預けることができる、世界一硬派なベンチだ。

無数に打ち込まれたリベットのゴツゴツ感が、座面越しに歴史の重みをダイレクトに伝えてくる。冬場に座ればキンッキンに冷えていてお尻が悲鳴を上げそうだけども、その「拒絶感」こそが鉄橋としてのプライドを感じさせて、逆に愛おしくなってくる。
「座る」というより、もはや「連結」する感覚に近いこのベンチ。
今週末は、ぜひ少し厚手のズボンを装備して、この硬派すぎる「やベンチ」に挑んでみてほしい。お尻の痛みと引き換えに、かつてここを走り抜けた列車の轟音が聞こえてくる……かもしれない。
そんな、やベンチ。
※2024年10月訪問時の記録です。現在は変わっている可能性もあります。ご了承ください。
コメント