鳥取県若桜町に本社を置くハイカラスポット。若桜鉄道を探索。
若桜鉄道とは?

JR西日本の廃止された路線を第3セクター若桜鉄道株式会社が引き継いで運営していたが、2009年より上下分離方式へ転換。
上部分(若桜鉄道)は運行に専念できるように、下部分(自治体)が線路、各駅ホームの保有、車両整備、燃料代等のインフラ全般を行なっている。
これにより経営は改善し黒字化も達成している。
郡家ー若桜までの全長は19.2km、所有車両は4台あり、そのうち3両は水戸岡鋭治氏デザインの観光列車となっている。内装はネオレトロそのもの。ノスタルジック溢れる車両は特別な空間を作り出している。




生きた産業遺産-23箇所もある!?有形文化財の玉手箱-
若桜鉄道の駅舎など23箇所が登録有形文化財となっている大変珍しい鉄道である。特に若桜鉄道本社のある若桜駅周辺には8個の文化財が点在しており、300円を払えば自由に周辺を見学することができる。
若桜駅本屋及びプラットホーム





水戸岡鋭治氏デザインにより改修され、洗練された内装となっており、レトロな異空間を堪能することができる。改札口横にはカフェも併設されている。
転車台





昔使われていた蒸気機関車の方向を転換するための設備で、人力で回転させることができる。現在もイベントなどで体験することができる。
丹比駅本屋及びプラットホーム




アメリカの鉄鋼王、カーネギー製のレールや官営の八幡製鉄所のレールで作られた柱が使われている。美容室が駅舎内に存在している珍しい形態となっており、切符の販売も行なっている。
八東駅本屋


木造平屋建て。昔懐かしの駅の雰囲気を漂わせている。駅には昔使われていた車掌室と貨物室一体型のワフ35597が展示されている。
八東駅プラットホーム




多くの時代の経過を漂わせた待合室が佇んでいる。郡家~若桜の中間にあたるこの駅に奥に行き違い施設を設け、列車本数が以前の10往復から15往復となり、効率化を図っている。
阿部駅本屋及びプラットホーム




映画「男はつらいよ寅次郎の告白」のロケ地として有名で、本屋には映画の写真が並んでいる。こちらの駅にも理容室が併設されており、プラットホームにある待合室からは、歴史の深さを感じ取ることができる。
隼駅本屋及びプラットホーム






大型バイク【隼】の聖地として、ライダー達が全国から巡礼に訪れる駅。駅舎横にはブルートレイン【ムーンライトはやぶさ】がライダーハウスとして使用されている。現在、車両4台のうち1台は【隼】ラッピングとなっている。
因幡船岡駅本屋及びプラットホーム



ツートーンの駅舎内に牛秤がある。国鉄時代の因幡牛出荷の面影を感じることができる。
まとめ。
第3セクター鉄道として、開業した若桜鉄道。
ピーク時には60万人以上の利用客が、現在では30万人程まで減少している。
乗客の6割程度が通学の為に利用しており、重要なインフラを担っている。
路線廃止とならないよう、自治体が全面協力をしている。鉄道インフラを整備したり、マイカーからマイレール運動をしたり、9つの各駅に応援団がいたりと、鉄道を中心とした観光産業を盛り上げ続けている。
そんな、ハイカラスポット。
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