賞味期限切れの哀愁。巨大キャンディーベンチ「やベンチ・コレクション:今週末、どこに座る?」【鹿児島県】
公園などに行くと見かける、普通じゃない形状の、見た目が面白い、やべーベンチ。通称:やベンチ(2026年の流行語狙ってます)。毎週金曜日の朝11時に配信。今週末に座りに行きたくなる「やベンチ」をご紹介。
第08回
賞味期限切れの哀愁漂う
「キャンディーベンチ」
草むらに落ちた、キャンディーベンチ。
明日座りたくなる「やベンチ」の8回目は、鹿児島県鹿児島市にある自然豊かな「八重山公園」から。
八重山公園とは、キャンプ場など複合施設となっている公園で、この公園の大好きな特徴の一つとして挙げるならば「やべり台」の宝庫であるということだ。
ハイカラダイブ用語辞典:やべり台
ハイカラダイブが勝手に名付けたすべり台で、見た目がやべーすべり台のこと。いわゆる、通常の無機質なすべり台に比べて個性的で、非常にパンチの効いたすべり台(かなりの褒め言葉。)のことである。コンクリートやFRP製で動物や乗り物を模した形状が多い。代表的なやべり台はゾウのすべり台である。 参考:「やべり台図鑑」

そんな、サイコーな八重山公園を歩いていると、足元の草むらにひっそりと「甘い罠」が仕掛けられていた。それが、

コレ。
この長方形のブロックの両端をキュッとひねった形状。間違いなく「包み紙に入ったキャンディー(飴ちゃん)」をモチーフにしたベンチである。
しかし、本来ポップで可愛らしいはずのお菓子のベンチが、ここではものすごい「哀愁」を漂わせている。

まず、色が渋い。いや、別に嫌いじゃない。 イチゴやオレンジといった子供ウケするポップな色でも良さそうな感じあはするが、そうではなく、苔むしたような「色褪せたグリーン」。メロン味なのか抹茶味なのか定かではないが、周囲の伸び放題の雑草と見事に同化している。もはや外敵から身を守るための「迷彩柄」にすら見えてくる。
すぐ右側に見切れている黄色い遊具の「陽気なテンション」との温度差が、このキャンディーの孤独感をより一層際立たせている。
しかし、この広場のわびさびはこれだけでは終わらない。周囲の草むらをよく見渡してみると……。

まだ、あった。
サイコロ状の「1人がけキャンディー」までポツン、ポツンと点在している。
水色と白のストライプ柄で、形もコロンとしていて、本来なら間違いなく写真映えする可愛いデザイン。しかし、伸び放題の草に半分飲み込まれかけ、無慈悲に風雨に晒されて塗装も剥がれている。その姿は完全に「子供のポケットからうっかりこぼれ落ちて、長期間放置された飴ちゃん」そのものである。

草むらにポツンと落とされた、賞味期限切れの巨大キャンディー。ポップさを完全に捨て去り、静かに自然に還ろうとするその佇まいに、B級オブジェ特有の『わびさび』を感じずにはいられない。
座り心地は言わずもがな、見た目通りのカチカチ仕様である。人間をダメにするようなあのビーズクッションのような快適性能は皆無である。
今週末はぜひ、鹿児島の大自然の中でひっそりと擬態するこの「硬派なキャンディー」を見つけ出し、大自然の空気を味わいながら腰掛けてみてはいかがだろうか。
※2025年7月訪問時の記録です。現在は変わっている可能性もあります。ご了承ください。
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